walkey Trainers File3

今日は(もっと)賑やか! walkey 新トレーナー座談会、4つの質問タ~イム!!

取材・構成・文/大田原 透 撮影/清水こなあ

今日は(もっと)賑やか! walkey 新トレーナー座談会、4つの質問タ~イム!!

walkeyの個性豊かなトレーナーたちを紹介する「walkey Trainers File」。
今回は、新たにジョインした3名のトレーナーによる、座談会スタイルでお届けします!

walkeyでは、これから、どんなトレーナーになりますか?

金廣トレーナー:walkeyの掲げる“100年歩くトレーニング”が、私の中で響きました。陸上競技って、走ることが中心ですが、もちろん歩きにも通じています。私自身の陸上競技での経験や、トレーナー活動で培った(機能)解剖学や生理学の知識を上手く連動させて、多くの方の役に立ちたいと考えています。いつか、歩き方のセミナーもできたら良いですね。

丸山トレーナー:以前から関わっている高齢の方のグループレッスンをしていると、皆さんどこかが痛くて、でも、いつまでも歩きたいと話されています。高齢者の多くの方は、ムキムキになりたいのでも、痩せたいワケでもなく、かといって本格的なリハビリが必要な方ばかりでもありません。なので、“その中間がない”って、ずっと思っていました。

そんな時に、walkeyのことを知ったんです。バレエやダンスでは、全身の動きの繋がりを常に意識しています。私は小さい頃から、バレエを通じて身体のトータルのバランスを取っていく意識を培ってきたので、walkeyでも活かせるといいなって思っています。

白井トレーナー:介護医療の現場を、たくさん見てきました。危機感を煽るつもりはないのですが、“今のうちに頑張りましょう”とリアルにお伝えしたいと感じていました。また、私が最初に働いた施設では、呼吸と姿勢の関係を大切にしていました。人間の身体の多くの動きは、例えば肘の関節が上手く動かなくても、別の動きでカバーきます。

でも、呼吸だけは、置き換えることができません。呼吸は、肩こりや腰痛などの身体の不調とも関係しています。不調があることで運動が面倒になってしまうケースが多いので、walkeyの活動にどのように呼吸を活かしていくのかが、私のこれからの課題です。

walkeyに来る方たちは、どんな人たちですか?

金廣トレーナー:“運動をしたいけれど、何をやっていいのか分からない”という40~50代の女性が多いですね。その方の親が倒れて歩けなくなり、それがキッカケで“いつまでも歩きたい”という危機感を覚えて来られる方が多くおられます。

丸山トレーナー:そうですね、テレビで宣伝しているような“変身のためのジム”に通う気持ちの方たちでは、確かにありません。むしろ、“機械におもりが付いている”時点で怯えてしまうような“普通”の感覚の方々です。そんな方々が「まずはココ(walkey)から……」と通われている印象ですね。

白井トレーナー:私はまだwalkeyに参加して日が浅いのですが、印象的な方がいました。40代の女性で、「ありとあらゆる運動をしてみたけれど、継続できない」と悩まれていました。定期的に継続して通うのは難しくても、「walkeyは月2回来るだけで、後は好きなタイミングに自宅でできるから」ということで来られました。

私からは「自宅での運動がおろそかになっても、次に通われた時にトレーナーが背中を押してくれますよ」と話したら、その方にフィットしたようで、入会されました。

丸山トレーナー:他のジムに比べて、お客さまに対して丁寧に、そして密に関わっているというのが最初のwalkeyの印象です。身体の土台から整えていくのがwalkeyのコンセプトなので、来られる側もそのことを理解されているのが凄いと思います。「そんなことをするの?」とか、つまらない顔もせず、足の指とか、足裏のちょっとした動きのセッションに取り組まれています。

痩せたいとか、ぜい肉が気になるといった目先の願望ではなく、自分の身体の本来の課題に取り組んで、改善することに喜びを見出しているのは素晴らしいと思います。でも、身体への関心が異様に高いというのでもなく、普通の感覚の方たちなんですよね。

白井トレーナー:パーソナルトレーナーをしていると、確かにお客さまのリクエストの多くは“痩せたい”です。でも、太ってしまう原因って、単に食べ過ぎなだけでなく、身体のバランスの悪さだったりもします。

ある関節が動かないから、連動する筋肉も動かない。動きが制限されることでバランスが悪くなって、さらに運動量が減ってしまう……。きっかけは、“痩せたい”で良いのですが、バランスを整えることは価値があると思います。

金廣トレーナー:「何㎏痩せたい」の先の「痩せてどうなりたいか」までイメージを持たれている方が多いと感じています。目標が明確なので、我々もその目標に対して、メソッドの提案がしやすいです。何より、トレーニングが地味でも積極的に取り組んでいただけるのは、私たちにとても励みになります。

先日の体験会でも、有名なスペインの(未完成)建築物であるサグラダ・ファミリアに、完成の年に娘さんともう一度訪ねたいという方がいました。旅好きな方は、walkeyの会員さんに確かに多いですね。

突然ですが、トレーナーの皆さんにとって「歩く」とは?

白井トレーナー:以前、介護の仕事をしていた時に、スウェーデンへ行ったことがあります。スウェーデンの人々は、自分の口で食べること、自分の脚で歩くことは、生きることと同義であると考えているそうです。日本では、多くの人々が歩くことを無意識に行っています。

なので、老化に伴って歩けなくなると、生活に支障を来す問題が次々に発生してしまいます。今から歩くことを少し意識するだけでも、これからの暮らしが変わってくると思います。

丸山トレーナー:デイサービスで、ヨガを教えたことがあるのですが、歩けないと認知症が進むケースが多いことに改めて気づかされます。若い時に、歩くことを単なる移動手段だと捉えていると、歩きのきれいさや正しさを意識しません。

でも、膝や腰に故障があって、それをかばい続けると無理が生じます。しかも長期間続くと、怪我や故障に繋がってしまいます。今、ちょっと意識したり、医療機関で治療すれば、高齢者が抱える膝や腰の変形性の関節症を予防できる可能性があるのですが……。

特に女性は、男性に比べて骨盤が大きくて、筋量も少なめです。しかも関節が緩みやすい傾向があります。更年期の後は、骨密度も落ちて骨も弱くなるので、ある程度の筋肉を付けておかないと、予想外の骨折などいろいろ影響が出てきますね。

金廣トレーナー:走っている時って、両脚が宙に浮く瞬間があります。一方、歩いている時は、片脚が地面に付いています。これって赤ちゃんから成長する過程で、多くの方にとっては自覚することなく行っている動作です。皆さんおっしゃるように、無意識でできてきたことは、それができなくなった時に大きな問題を抱えることになります。それが「歩く」ことの価値だと思います。

今すぐできる、“姿勢改善の必殺技”を教えてください

白井トレーナー:“歩きスマホ”を止めることです(笑)。もっとポジティブに言えば、“腕を振って歩いてみる”ことです。普段からカバンを使っている人なら、リュックに変えて、腕を振って歩くだけで、普段の感覚と違うことに気づくと思います。

丸山トレーナー:歩いている時に、“骨盤が移動している”とイメージしてみてください。骨盤の中央を誰かに押されて歩いている感覚です(実際に触ってみましょう!)。その上に上半身が乗って進むイメージです。歩幅も大きくなって、歩くスピードも上がるはずです。

金廣トレーナー:“足裏を地面につく”意識ですね。かかとで着地して、足指で蹴って進むことを意識するだけで、だいぶ変わると思います。信号待ちが終わって歩き出す瞬間など、絶好のチャンスです。普段からハイヒールを履いている方は、ペタンコのシューズに履き替えてやってみると、効果てきめんです。

脚がどこから生えているか、それを意識することも大切です。多くの人は、脚は膝から下だけかのようにペタペタと歩きがちです。でも、“太ももから脚が始まる”と思うだけで、歩幅が拡がります。脚も長く見えます。陸上選手は脚の使い方が上手いので、走っている時ほど脚が長く見えるんですよね。解剖学的には、長くはなりませんけれど(笑)。